。 そこで,最初に行ったのが「とにかく遊んでみる」こと。自分でさまざまなゲームをプレイして,何が面白く,何が面白くないか,プレイヤーとしての感覚を大切にしながらゲームを遊んでいった。そうして,「モンスターハンター」など人気のゲームをプレイしては最新ゲームの進歩度合いと面白さに驚きつつ,自分の感情がゲームに対してどう反応するかを確かめていったのだ。 具体的に企画を練り始めた段階では,一週間ほどソーシャルゲームを大量にプレイ,面白いと思うポイントをリサーチ。その感触をもとに,ラフな案を20?30程度制作していく。これは企画書というレベルのものではなく,短いもので7?8行,長くても30行程度の,言ってみれば「企画メモ」というべきものだった。 こうして作られたメモの中から,2,DQ10 RMT?3個がピックアップされ,ゲーム制作は次の段階へと進む。 設計段階では,ゲームの構造を詰めつつ,企画書を制作していくことになった。ここで重視されたのは,「シミュレーション」であったという。ゲームバランスはもとより,このゲームをプレイするユーザーがどのような動きをするか,ゲームの展開に触れてどんな喜怒哀楽を抱くかといったことを,予想していくのである。こういったユーザービヘイビアの想像を含めたゲーム全体のシミュレーションは,かなり気合を入れて行ったと大塚氏は語った。 ……ところが,全力を投入して作った企画書を社内に見せると,「よくわからん」「端的に面白くなさそう」「うーん,どうかなあ……」というネガティブな意見が続出。大塚氏は否定的な声にヘコみながらも,次のステップを模索することになる。 迷ったら,「盗む?盗まれる」に戻る さて,rmt,社内では否定の声が高かった大塚氏のゲームデザインは,どのようなものだったのだろうか。講演ではその点が丁寧に説明されていった。 まずゲームの根本的な狙いとして,「あまりゲーマーゲーマーした,ヘビーなものにしたくない」「ライトなゲームで,2?3時間に1度,1分くらい操作することで,継続的に楽しめるものにしたい」という方針が定められた。これはソーシャルゲームにおいては標準的な考え方と言ってもいいだろう。 そして,最初に作った企画メモのなかから,「盗む?盗まれる」というアクションに注目することに。小学校のころ,イタズラでクラスメイトの消しゴムを隠したり,かくれんぼうで秘密の場所に隠れたりしたときのハラハラドキドキ感これはプレイヤーの喜怒哀楽を刺激しやすいのではないかと考えたわけだ
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